少しだけ治っていた病気が、再発してしまいました。
寂しがりのこの病気は、もしかしたら不治の病だったのかもしれません。でも治ったと思いこんでいたわたしは、少々戸惑っています。懐かしさすら覚える痛みが、息苦しさが、ただひたすらにつらいばかりで。
麻酔が効いていたのかもしれません。
ずっと傍にいたから、麻酔がかかっていたのかもしれません。その麻酔が、離れることによって切れてしまったのでしょう。
縮まらない距離も、埋まらない時間も、病状の進行に一役買っています。
何よりも病をひどくするのは、不安という名の見えない悪魔です。
この不安が、毎晩わたしの首を絞めて、わたしを殺そうとするのです。
もう何回死んだでしょう。あと何回殺されるでしょう。
そんなのわかりません。知りません。
けれどひとつ言えるのは、多分この先、とても長い間殺され続けるということです。
でも言えない。何も口にしない。
毎朝失望していることなど誰にも言わない。
だから誰も知らないままです。わたしはいつだってそうなのです。
本当に思っていることは、だれもしらない。きみもしらない。