ダメなのよ。私が、こんな感情持つことは。
だってそうでしょう?
どれだけやっても報われないのなら、これはもう、戒めだ。
気付いたよ。やっと気付いた。
私はせいぜい、幸せに対して呪詛をつぶやきながら妬んでいればいい。
妬んで妬んで妬んで、橋姫になりそうなほど妬んで、そして朽ち果ててゆけばいい。
そんな程度の人間なのだ。
でも、歯止めの利かないこの気持ちをどうすればいい?
思いこめど思いこめど、思い通りにならないこの気持ちをどうすればいい?
リミッターの掛け方なんて分からない。誰か教えてほしい。
この気持ちの抑え込み方を、消去の方法を、持たない方法を、誰か私に教えてほしい。
辛いんだ。とてつもなく辛いんだ。あの情景を目にするたびに首を絞められてるみたいなそんな気持ちになる。
苦しい。苦しい。苦しい。
私が何をしただろう。
なぜ私は報われないんだろう。
どうすればいいの。どうすればいいの。誰も教えてくれない。尋ねないからか、いやそんなことない。尋ねても教えちゃあくれない。たぶんみんなどうでもいいから。
そんなもんさ。他人の幸せにたいする感心なんてみんなそんなもんさ。
そんなもんで、でも羨んで嫉妬して、醜いったらありゃしない。
でも今いちばん醜いのは私。鬼みたいに醜いのは私。
嫉妬が醜いなんていちばん知ってるし、あの情景はきっともう当たり前なのだし、なのに僻む私はとてつもなく醜い。
誰も助けちゃくれない。助かる術も知らない。
だからせめて私は、この気持ちを蹴落として、殺して、そうして過ごすんだ。
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